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2016年12月05日

講演「うんこはごちそう」&災害トイレ術のご報告

つくサスHPをご覧いただきありがとうございます。
早くも1ヶ月が経ってしまいましたが、講演「うんこはごちそう」&災害トイレ術ワークショップの様子をご報告したいと思います。
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◆講演「うんこはごちそう」
回を重ねるごとに内容がグレードアップしていく伊沢さんの講演会は、主催者の自宅リビングを会場に、文字通りアットホームな雰囲気でスタートしました。
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図鑑にも多用されるほどのキノコ写真家だった頃に見出した、自然の循環。上から見下して撮影していては気付けなかった菌類の尊さは、カメラを地につけ、下から尊敬の念を持って見上げる撮影へと、伊沢さんを変化させたそうです。
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美しいキノコのスライド写真を見ながら、話は生態系から外れてしまった人間へと移りました。
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野糞はなぜいけないのか。自然の循環と、人としてのマナーを両立させた伊沢式・埋める野糞について。そして、どのように微生物や菌類が分解していくかの“掘り返し調査”で、時系列の変化を学びました。
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きれいでさわやかな“うわべだけのエコロジー”とは違う、生き物の本質的な行動として「排泄」をまっすぐに見つめる伊沢さんならではの、生物界の仕組み論が光ります。
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例えば、記事冒頭の水中の写真は、人間が見ると「きれい」「光合成で酸素を出しているんだな」と感じますが、当の植物としては「排泄をしている」に過ぎない。つまり、どの生き物の排泄物も、他の何かの生き物が必要としているのだ、ということでした。

お昼休みも話は尽きず、様々なバックグラウンドを持つ参加者のみなさんと四方山に語り続けました。
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◆フィールドワーク「葉っぱの世界・微生物の世界」
午後は外に出て、まずは“お尻を拭く葉っぱ”という視点で、身近な植物たちを見ていきました。(※トイレットペーパーやティッシュは、化学薬品を使って作られているためなかなか分解されず、伊沢さんは葉っぱを推奨しています)
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ガーデニングから大繁殖して一大群落になりやすいミント類。束ねて使うと清涼感のある拭き心地で、「デザート扱いです」とのこと。
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耕作放棄地などに繁茂する葛(クズ)の葉は、ゴワゴワと硬くて使えない…と思いきや、クズの枯れ葉が雨や夜露で湿ったものは、まるで極上のしっとりティッシュ。見つけてビニール袋に入れて持ち歩けば、しっとり柔らかいまま使えて便利なのだそうです。
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では、こんな小さな草がほわほわと生えているだけの原っぱで、急にもよおしてしまったら?
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そんなときは小さい草たちをむしり集めて“草玉”を作って拭くといいんですって。小さいお子さんをお持ちの方には特に役に立ちそうですね。

タンポポの花を複数集めるのも優しい拭き心地だそうです。
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ススキやチガヤの穂は、開ききる前の、触れても種が飛ばない段階のものを選んで数本重ねて使います。
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こんな形状でも大丈夫。葉が平らな面になっていることに着目して、いくつか重ねて使えば案外しっかりしているのだそう。
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庭石などに生えているコケを崩さないようにはがして、水をかけて絞ると、まるでウエットティッシュ。お尻が敏感な人や女性にもおすすめとのことでした。
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他にも、枯れたミョウガの葉が夜露で湿ったものや、日陰で育ったカラスウリの柔らかな葉っぱ、クサイチゴの葉は裏の棘を爪でしごいて取り除けばなかなかの使い心地…といった具合に、身近な植物をお尻拭きの観点でどんどん紹介してくださいました。

◆微生物による分解の威力を知る「掘り起こし」
多様な雑草がひしめく自然農の畑に到着しました。農薬や肥料を使わず、トラクターで耕運したり踏み固めたりしていない自然農の土には、自然の野山に限りなく近い微生物層が保たれています。
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ここで、微生物がどれだけ野糞を分解しているのか、今回の企画のために埋めた野糞の数々を掘り起こしてみました。この畝には約1ヶ月前から、数日おきに大人や子供の野糞を埋めて記録をつけてあります。
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伊沢さんは、野糞を埋めた場所には木の枝をこのように立てて目印とし、他の人が踏まない、同じ場所に再びしない、を提唱しています。生態系にも人にも配慮した手法なのですね。

3週間が経過したものは完全に分解されて、腐葉土の香りで、「うんこ=汚い」のイメージを覆す豊かさを感じさせてくれました。6日前のものでも想像以上に分解が始まっており、掘り返さないほうがよいレベルは2〜3日前のもの、という結論が出ました。
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◆全く匂わない「バイオトイレ」
続いて、自然農の畑にある手作りのバイオトイレをみなさんに見ていただきました。自然の循環を意識した、環境に負荷をかけないバイオトイレを模索した結果、利用者の安心や快適さも叶えられるティピ風の建物と、洋式トイレ型の便座のバイトトイレが生まれました。
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一年単位で場所を移動して作り直す、簡易バイオトイレ。土の微生物に分解してもらうシンプルな作りながら、登山道などにあるハイテクバイオトイレで感じる悪臭もいっさいなく、快適な空間になっています。
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ここでも、微生物の大切な働きを実感することができました。

◆伊沢流インド式野糞法
バイオトイレの後は、伊沢さんが編み出した「伊沢流インド式野糞法」を紹介していただきました。使うのはとても小さなスコップ1本と、水を入れたボトルだけ。
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葉っぱで拭き、仕上げに水を使うのが一番いいとおっしゃっていました。なるほどインド式ですね。(※詳しくはこちらのサイトを参照 正しい野糞の仕方
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◆ワークショップ「災害トイレ術」
“誰かが”野糞をしている話を聞くのと、“自分が”トイレがなくなったらどうするか考えるのとでは、大きな違いがあります。そこで、災害トイレ術ワークショップでは、「今の暮らしの中で災害に遭い、トイレが使えなくなったらどうするか?」を各自で考え、発表していただきました。
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手を動かして描くのもポイントです。実際の自分事として、思いを巡らせながら描いたみなさんの災害トイレ術。
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「家族が協力してくれるように…」「林がアパートから近いから…」「斜面の緩やかな竹林があるからそこで…」など、それぞれの生活に基づいた想定で、様々な案が発表されました。
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発表後にも意見交換、質問があちらこちらで交わされ、陽が落ちるまでなかなか解散になりませんでした。
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駐車場でもまだ話は尽きず、月が昇ってくる頃にやっとそれぞれが家路につきました。
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誰もが今の暮らしにわずかながら疑問を持ち、より持続可能な暮らし、自然に寄り添った暮らしをできる範囲から模索している、そんな風に感じた1日でした。参加されたみなさま、ありがとうございました!


つくばで持続可能な社会を考えるプロジェクト「つくサス」は、これからも“持続可能”をテーマに様々な企画を行って参ります。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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2016年10月03日

11/3(木・祝) 講演「うんこはごちそう」&災害トイレ術

つくサスHPをご覧いただきありがとうございます。

東日本大震災以降も、各地での地震や台風による災害が続き、日本人の防災意識は高まってきたように見られます。しかし、便利な防災グッズを買い揃えても、避難訓練をしても、あらゆる面で社会的インフラに頼って暮らしている私たちは、いざ被災したときにはさまざまな困難に直面するでしょう。

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つくサスが今回お招きするのは、昨年大好評だったあの方…。日本のほとんどのキノコや変形菌の図鑑の製作に関わり、世界的評価を受ける元自然写真家・伊沢正名氏です。近年では人間の糞だけが自然の循環から外れている現状に疑問を持ち、自らの糞を土に還す活動をする糞土師(ふんどし)として活躍されています。

新聞・テレビでは「うんこ」「野糞」はタブー扱い。しかし震災後は被災地でのトイレ問題が深刻なものとなり、持続可能なトイレのあり方に少しずつ社会が目を向けるようになったのか、NHKをはじめ各種メディアでも、さまざまな角度から伊沢さんの活動が取り上げられるようになりました。

この日本で「野糞歴42年、大地に還した ウンコが一万三千六百回を数える」という革命的な猛者。「野糞は地球を救う」と宣言し、人類へ警鐘をならす環境活動家が見出した「本物のエコロジー」とは?自然から奪うばかりの人間が、唯一できるお返しとは?

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午前中は命の営みを追う美しいスライドを鑑賞しながらのユニークな講義。昼休みを挟んで午後は野外へ繰り出し、葉っぱや微生物の世界を体感します(野糞はしませんのでご安心ください)。

排泄物問題と、野糞はいかに融合するのか?クリーンに、快適に、しかもエコに!災害時にお尻を守る秘訣とは?ワークショップ「災害トイレ術」もお楽しみに。

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◆日時 11月3日(木)10時〜16時半
◆場所 茨城県つくば市栗原(雑草屋自宅、あわたに歯科付近)
 ※詳細はお申し込みいただいてからご案内さしあげます。

◆プログラム
10:00〜12:00 講演「うんこはごちそう」伊沢正名氏
12:00〜13:00 昼休み
13:00〜15:00 フィールドワーク「葉っぱの世界・微生物の世界」
15:00〜16:30 ワークショップ「災害トイレ術」

◆参加費 全日程3,500円、講演のみ2,000円 ※お子様(小学生〜)半額
◆ゲスト 伊沢正名 氏 (元写真家・環境活動家・糞土師
◆進行役 小松学 (雑草屋つくし農園管理人)

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10月31日(月)までに下記のとおりお申し込みください。
折り返し詳細のご連絡を差し上げます。

申込み先:小松学
komatsu★zassouya.com(★を半角@マークに変えて送信)
080-7009-0952

お申し込みフォーマット:
---------------------------------------------
件名:11/3講演会 参加希望
本文:
1.お名前
2.ご住所
3.お電話番号
4.参加コース (全日程・講演のみ)
5.参加理由
6.その他ご質問など(アレルギーなど)
---------------------------------------------

当日は、伊沢氏の以下の書籍を販売予定です。ご希望の方はサインもお願いできるようです。既にお持ちの方も、ぜひこの機会にご持参ください。




posted by miya at 11:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆伊沢正名氏 講演会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月15日

捨てられる食べ物と向き合おう 〜 めぐるキッチン 〜

今回は「食糧の廃棄」がテーマです。

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スーパーマーケットで大量に積み上げられた生鮮野菜に鮮魚、食肉、加工食品・・・。賞味期限中に売れなかった食品は、いったいどうなるのでしょう?一部はお惣菜コーナーで生まれ変わる場合もあるでしょう。しかしその多くは廃棄される運命にあります。そう考えると、お店で賑やかしく積み上げた商品の数々に、罪悪感すら感じます。

そこでつくサスは、新しい活動を始めます。興味を持っていただけましたら、お気軽にご参加ください。

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『 めぐるキッチン −捨てられる食べ物と向き合おう− 』

日時
 2015年12月4日(金)9時半〜14時 <参加者募集中>

場所
 雑草屋(つくば市栗原)
 ※お申込み後に詳細の住所などをご連絡差し上げます

参加費
 無料

内容
 今回の試みに賛同していただいたつくば市内のスーパー・小売店などから
 廃棄食材を回収し、集まった食材で料理を作って楽しみます。
 食後はフリートークで自由に語り合いましょう。

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スケジュール
  9:30〜10:30 廃棄食品の回収
 10:30〜12:00 調理
 12:00〜13:00 食事
 13:00〜14:00 フリートーク

お申込み
 つくサス事務局 小松都
  tsuku.sus★gmail.com(★を半角@マークに変えて送信)
 氏名、住所、参加人数をお知らせください。

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FAO(国際連合食糧農業機関)の統計によると、人間の食用に生産される食品の3分の1が、浪費または廃棄されているとか。先進国では、まだ食べられる食料が年間3億トンも捨てられており、非効率的な消費習慣や過度に見かけを重視する品質基準、買い過ぎなどがその原因にあげられています(※1)

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日本国内における年間の食品廃棄量は、食料消費全体の2割にあたる約1800万トン。このうち、売れ残りや期限切れの食品、食べ残しなど、本来食べられたはずの、いわゆる「食品ロス」は500万トン〜800万トンとされています。これは、我が国におけるコメの年間収穫量に匹敵し、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量(平成23年で年間約390万トン)を大きく上回る量です(※2)

日本人1人当たり換算では、おにぎり約1〜2個分の食糧を毎日捨てている計算になります。そう考えると、日本で生産されるお米と同じ量の食糧をせっせと捨てているという、とても奇妙な現実が浮き彫りになってきます。

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2015年5月21日、フランス議会は、大手スーパーマーケットに対し売れ残った食品の廃棄処分を事実上禁止する法案を全会一致で可決しました。大規模スーパーには、売れ残った食料品を慈善団体に寄付する義務が、また、人の食用に適さなくなった売れ残り食品についても家畜の餌や堆肥として転用する義務が課せられることになったのです(※3)

食料の無駄や廃棄を削減し、持続可能な消費を実現することは、世界の飢餓や、水産資源の乱獲・森林破壊など環境圧力の緩和にもつながります。今後の各国政府の動きが注目されます。

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そんな中、“フリーガン”が話題になっています。フリーガンは、菜食主義を指す「ビーガン」と、「フリー(無料、自由)」を掛け合わせて作られた造語だそうです。大量生産、大量消費、大量廃棄に反対するフリーガンの人々は、消費行動を避け、ゴミとして廃棄される食品などを集めて日々の食をまかなうことを通じて、消費社会に静かなメッセージを発して暮らしています(※4)

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捨てられる食糧を無料で人々に分け与える仕組み作りは少しずつ世界各地で起こりはじめ、フードバンク、フードシェアリングなど、様々な活動となって地域に根差しつつあります。例えばベルリンのとあるフリーガンの夫妻は、その活動を展開した結果、支援するスーパー数十か所に期限切れの食糧を無料で持ち帰れるボックスが設置されたそうです(※5)

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しかしながら、潔癖の傾向にある日本人が、フリーガンとなってスーパーやレストランのゴミ箱を漁るというムーブメントはまず起きえないでしょう。食中毒事件から生まれた過剰なまでの殺菌・抗菌ブームは、メディアや企業の操作を強く感じますが、それが国民にマッチしているのは事実です。日本の商習慣である「3分の1ルール」もこれらと相互に作用し、とめどない食品廃棄へとつながっています。

「3分の1ルール」とは、製造から賞味期限までの期間を3分割して、納品期限と販売期限を設けるというもの。賞味期限3年の缶詰は、製造後1年以内に納品できなければ廃棄され、納品後は賞味期限の1年前までに売れなければ廃棄される、といえば分かりやすいでしょうか(※6)


つくサスでは、小売業や食品店の方々と顔の見える関係を築き、廃棄される前に取り置きしてくださるつくば市内の協力店を探します。当日はみなさんと一緒に回収に赴き、食の現場を体感しようと思います。
みなさんのご参加をお待ちしております。



※1 国連環境計画 (UNEP)、FAOとパートナー機関は、食料ロスのキャンペーン「Think.Eat.Saveキャンペーン」を開始 -FAO日本事務所
※2 もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう -政府広報オンライン
※3 仏、大手スーパーに食品廃棄を禁止 寄付か転用義務付ける -AFPBB News
※4 拾ったものを食べて食費はゼロ!「フリーガン(Freegan)」の実態 -Media Sabor
※5 廃棄される食べ物で生活するドイツ人の家族 -note
※6 連載インタビュー 日本の食の未来 第2回 食品ロスを助長する根深い日本の食品消費文化 -NATIONAL GEOGRAPHIC
posted by miya at 02:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ・めぐるキッチン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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