●'85 筑波国際科学博覧会に展示されたトマト
1985年の筑波国際科学博覧会(通称 つくば博、科学万博)の日本政府館でメイン展示された、一万三千個も実のなるトマトの巨木。茨城県内で、見に行かれた方も多いのではないでしょうか。

トマトの成長が縦軸に、6人の出演者それぞれの物語が横軸となっている第一番では映画の全編を通じ、この「トマトの巨木」を育てた野澤重雄さんが、1粒の種から巨木を育て上げるまでの様子が描かれています。
野澤さんは言います。
一番大事なのは、まだ小さい苗のとき、物心もないようなときに、どんどん成長しても充分必要なものは入って来るんだという安心感のあることですね。
疑わないってことです。ですから、信じるとことがどんなに大切かということをつくづく感じますね。これは、神に対する疑いを持たないって、言い換えたらそういうことですよね。私が「神」って言うのは、自然の、この高度なメカニズムの実態ですから。
(「ガイア・シンフォニー」第一番公開時のパンフレットより)
安心感。それは乳幼児の子育て、企業での人材育成などにも通じるところがあります。また、進んだ現代の医療の中で忘れてしまいがちな自然治癒力、自分の体に耳を澄まし、治る力を信じて手助けをする・・・といった考え方にもつながるのではないでしょうか。
●戦後の食糧増産体制の農業に危機感を抱いて
なぜ「トマトの巨木」を思いついたのか、野澤さんの著書から抜粋してご紹介したいと思います。

〜「トマトの巨木」を思いつかれたと言いますが、この技術を開発されたきっかけは何だったのですか。〜
それは終戦直後の食糧難のときでした。
食料の増産が急務となり、とくに農業に対する期待が大きく、米をはじめあらゆる農産物の早期大量生産を可能にするための、化学肥料や農薬などの研究開発が官民合同で進められたのです。
その結果、農地では化学肥料や各種農薬が大量に使用され、その増産体制を政府が奨励し、マスコミも大いに称賛したものでした。
そのとき私は痛感したんです。このままの状態が続けば、日本の農業は将来取り返しのつかない壊滅的な打撃を被るのではないかということです。
その理由は、土壌にふくまれている自然界のバランスを崩してしまうからです。それともう一つ、そこで栽培された作物を摂取することによる人体への影響です。
自然界に対する否定的な態度をこのまま放っておいたら、そう遠くない将来、必ず地球の崩壊と、生物の絶滅が訪れると思いますよ。

最初、私は戦後の食糧難がきっかけで研究をはじめましたが、それ以上に大きな問題がその背景にはあるんです。
ですから私は、科学では無いとされている生命力を、どうやったら目に見える形で示すことができるかという研究の結果、「トマトの巨木」と巡り合えたのだと思います。
(「地球交響曲(ガイア・シンフォニー)―トマトの生命力に学ぶ」より)
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ラベル:地球交響曲第一番